12年前の平成23年(2011年)3月11日に発生した東日本大震災津波により、岩手県では、沿岸部を中 心に余震や災害関連死を含め5,145名の尊い命が 奪われました。今なお1,110名の方々が行方不明となっています
岩手県は、東日本大震災津波からの復興に当たり、「いのちを守り 海と大地と共に生きる ふるさと 岩手・三陸の創造」を目指す姿とし、県民一丸となっ て復興に取り組んできました。この間、全国や海外から多くの御支援をいただき、国内外との絆に支えられ てきました。これまでの12年間で、復興道路等が完成し、県土 の縦軸、横軸を構成する新たな道路ネットワークが形 成されたほか、防潮堤などの津波防災施設の整備が 進み、その多くが完成しました。
今後、残る社会資本整備を早期に進め、被災者のこころのケアや新たなコミュニティ形成の支援、主要魚 種の不漁対策や水産業の担い手確保、商工業の販路 回復や従業員の確保など、被災地の実情を踏まえた対策に取り組み、被災者一人ひとりに寄り添いながら、「誰一人取り残さない」という理念の下、三陸のビルド・ バック・ベター(よりよい復興)を進めていきます。
また、「東日本大震災津波を語り継ぐ日条例」の趣旨にのっとり、東日本大震災津波伝承館を拠点とした、震災と復興の伝承と発信を継続し、国内外の防災力向上に貢献することを目指すとともに、将来発生が予想される「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地 震」に対しても、過去の災害の教訓を生かしながら、 市町村と連携して、更なる津波防災対策に取り組んでいきます。