本稿は、東日本大震災 10 年を契機に、岩手県・宮城県沿岸被災地域において、筆者グループが実施した生活復興住民意識調査 (2020 年 3 月・7 月・10 月実施)につき、単純集計の結果をまとめるものである。
本件調査は、東日本大震災で浸水した岩手県・宮城県沿岸部の諸地域にて、直接被害を被った住民の視点からする復興評価を意図し た点に特色がある。震災以降、復興庁や被災各県による復興評価が例年実施されてきたが、主に復興公共事業の進捗に関する評価で あり、県民意識調査も加味されているが県全域の住民に回答を求めるものであって、必ずしも被災地・被災者による復興評価とはいえない。
本調査は、岩手県・宮城県沿岸部において災害危険区域に指定され防災集団移転 事業等の対象となった地域や嵩上げ土地区画 整理事業等の対象となった地域の周縁で質問 票配布を行うことにより、震災により直接被 害を被った被災者の視点から復興 10 年の実 情に近づくことを意図している。なお本調査は福島県を対象としないが、これは福島第一 原子力発電所事故による避難指示区域(帰還 困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備 区域)の設定により、上記 2 県の復興状況と の比較が困難と考えたためである。 なお本件調査は新型コロナ感染症の影響 により一部地域での実施が遅れたことから、 2020 年 3 月実施分(3 市町 4 地域、配布 1,554 件)についてすでに先行的に速報的結果を報告した。本稿では、この先 行的結果をも含む本件調査の全体(13 市町 16 地域、配布 7,895 件)について結果を統合し、また若干の考察を加える。
Explore further
Themes
Livelihood
Recovery
Country and region
Japan
ISBN/ISSN/DOI
https://doi.org/10.24546/81012892(DOI)
Number of pages
49 p.
Publication year
2021