「日本はひとつ」しごとプロジェクトの1年の取組 ~東日本大震災からの雇用復興に向けて~
2011 年 3 月 11 日、牡鹿半島の東南東約 130km 付近の深さ約 24km を震源として発生した東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード 9.0、日本国内 の観測史上最大の地震であった。
死者 15,846 名、重軽傷者 6,011 名、行方不明者 3,320 名の人的被害、全壊 128,554 戸、半壊 243,430 戸の建築物被害(2012 年 2 月 6 日現在、警察 庁HPによる)をもたらした東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災は、まさに未曾有の国難であり、今なお、日本は、津波の被害や東京電力福島第一原子力発電所の事故などから立ち直るには至っていない。
本報告では、この国難に、私たち厚生労働省の雇用労働対策に関わる職員が、どのように受け止め、雇用復興のために取り組んできたのか、震災から1 年の軌跡を整理した。 この 1 年間、私たちは一同、関係省庁・自治体、民間団体の枠を超え、 まさに「日本はひとつ」となって、被災地の就労支援・雇用創出に取り組み、 一定の成果をあげてきた。
しかし、一方で、震災から 1 年が経過してなお、愛する人や土地を失った悲しみから立 ち直れずに、未だ就労に向けた第一歩を踏み出せない方や、就きたいと思える職が見つからずに困難に立ち向かっている方も多くいらっしゃることを、改めて念頭におかなけれ ばならない。
こうした被災された方1人1人に届くような雇用支援を実施するため、これまでの経過を一度整理することは必要な作業であろう。
「東日本大震災からの復興の基本方針」にあるとおり、まさに、「被災地域の復興は、活力ある日本の再生の先導的役割を担うもの」となるよう、被災地域の雇用復興により日本全体の再生を図っていきたい。本報告は、その礎となるものと考える。
Explore further
