防災白書は、災害対策基本法に基づき、毎年、通常国会に報告される法定白書で、防災に関する措置の概況と計画についてまとめたものです。
近年、地震や台風、集中豪雨などによる災害が相次ぎ、また、平成18年豪雪と命名されたこの冬の記録的な大雪により、屋根の雪下ろしなどで151名もの方々が犠牲となりました。
今年の白書では、これら災害の状況と対策をまとめているほか、「災害から命と暮らしを守る〜足元から始める国民運動の継続〜」と題した特集を組んでいます。この中では、近年の様々な災害被害を教訓にしつつ、我が国では災害被害が誰にでも起こりうることを強調し、被害を軽減する国民運動を継続的に展開することが重要であることを訴えかけています。
そのためには、地域や国民の皆様一人一人に、災害を「知る」、災害に「備える」、地域で「助け合う」、高齢者等を「守る」ことを実践していただくことが大事です。本白書では、その参考となるよう、4月に中央防災会議で決定した「災害被害を軽減する国民運動の推進に関する基本方針」を踏まえつつ、ハザードマップの活用や耐震化の推進、地域コミュニティ防災への多様な主体の参加などについて、取組の状況や具体的な活動事例を紹介しています。
また、世界でも災害が多発しており、持続可能な開発を進める上で防災は国際社会の重要な課題です。我が国は、幾多の災害の経験に基づく知識や技術を活用し、国際防災協力を積極的に進めており、今後とも我が国の顔の見える国際貢献の柱として取り組んでいく必要があります。
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