徳島県における事前復興の取り組み
徳島県を始めとする西日本の沿岸域では、人口減少、少子高齢化、過疎化といった「社会リスク」に加え、南海トラフ巨大地震といった「自然災害リスク」を抱えている。そのような持続の危ぶまれる地域では、行政を待たずして住民が主体となり、まちのリスク(「社会リスク」と「自然災害リスク」の両方)を受け止め、復興を含めたまちの将来像を共有するといった「まちづくりプラン」としての事前復興の取り組みが必要であると考えられる。
この論説では、徳島県における事前復興の取り組みについて、先ず徳島県の南海トラフ巨大地震対策の内、事前復興に関わる取り組みを中心に概観する(2章)。次に徳島県内で先行的に事前復興の取り組みを開始し、当初から著者ら徳島大学が参与観察している県南の美波町を対象に、行政主導による取り組み(3章)と住民主導による取り組み(4章)について報告する。
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Country and region
Japan

Number of pages
5 p.
Publication year
2016