事前復興の発想、復興準備から実践する事前復興へ ―その意義と可能性―
事前復興という発想とその実践に向けての取り組みは、いつから始まっていったのであろうか。帝都復興事業に先行していた旧都市計画法(1919)による東京や横浜での都市計画づくり、あるいは福井地震の直前に策定され取り組んでいた戦災復興計画が震災復興として取り組まれた、阪神・淡路大震災では、酒田大火からの建築基準法と都市計画法に基づく市街地復興の取り組み(「酒田方式」と称して)を前例として取り組んだなど、偶発的な事前復興の事例は少なくない。しかし、災害復興を事前に予測して取り組む「事前復興」の発想は 1980 年代からの新しい取り組みである。
公式的に初めて「事前復興」という用語が使われたのは、阪神・淡路大震災を踏まえての防災基本計画の緊急改定である。しかし、それ以前にも、事前に復旧・復興について準備しておくという発想での国土庁等の取り組みがあった。
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Hazards
地震
Country and region
Japan

Number of pages
12 p.
Publication year
2016